鉄筋コンクリート造は防音?!
鉄筋コンクリート造のマンションは防音なんですか?
いいえ、防音ではありません。
音は空気や物体の振動で伝わるものですから、鉄筋コンクリート造というだけで音がしない訳ではありません。
まず、壁についてお話いたします。
戸境壁
隣の住戸と面した壁を戸境壁(こざかいかべ)といいます。
コンクリート壁の厚みが120mm、150mm、180mm、200mm~など壁が厚いほど遮音性に優れていますが、
鉄筋コンクリート造だからと言って、全ての戸境壁がコンクリート壁ということではありません。
戸境壁の表面の仕上げ方によっても遮音性が変わります。
コンクリートに直接クロスを張る「直張り」の場合、遮音性が高くなります。
コンクリートに石膏ボードを張ってクロスで仕上げる「二重壁(GL工法)」があります。
二重壁(GL工法)の場合、コンクリートにGLボンドを塗り付けて石膏ボードを張ります。
コンクリートと石膏ボードの間にGLボンドのダンゴ部分とすきまの部分があるため、太鼓のように音が増幅されることがあります。
この他にもコンクリートと石膏ボードの間に軽量鉄骨の間柱を立てて石膏ボードを張る二重壁(ふかし壁工法)やコンクリート壁ではなく、2枚の石膏ボードの間に吸音材を入れる乾式耐火遮音軽量間仕切壁などがあります。
床
床スラブが厚いほど振動しにくいので遮音性が高くなりますが、床スラブのひと区切りの広さ「梁間面積」も関係してきます。
コンクリートのたわみと振動を抑える「小梁」が梁間面積30㎡以内に1本あると遮音性が高くなります。
フローリングやカーペットなど床の仕上げ材によっても遮音性が異なります。
フローリングLL-40は遮音性能上、特に優れていると基準(日本建築学会)が設けられておりますが、スプーンやイスを引きずる音などの軽量床衝撃音に対しての基準であり、子供が飛び跳ねたり、大人がドスンドスンと歩いた時の重量床衝撃音の遮音性ではありません。
このように、音の要因はたくさんあり、「鉄筋コンクリート造だから音がしない」という単純なことではありません。
建築基準法
(目的)
第一条
この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
火災や
地震で
人の命が守られる建築物であることが目的です。
鉄筋コンクリート造だから音がしないではなく、まずは物件を見に行き、ご自身の耳で聞いて感じてください。
木造や鉄骨造でも所在階や間取りによって音の問題を解決できる場合もあります。
詳しくは、不動産の専門知識のある宅地建物取引士(国家資格)に聞いてください。
私(黒田)も宅地建物取引士です。
宅地建物取引士 黒田国彦
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橋本賃貸ブログ
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