もぉ、言わないで~。

先日、お弁当を買いに行ったときの出来事です。

私はお弁当屋さんで、しょうが焼き弁当を注文しました。

店員さん「しょうが焼き弁当ですね。番号札4番です。しばらくお待ちください。」

店員さん「しょうが焼き弁当1丁~!」

厨房のスタッフさんへ向かってオーダーされました。

すると厨房スタッフさんから「しょうが焼き弁当これで終わりで~す。」の声。

私は「おお、ラス1をGETしたかぁ。」と少し嬉しく感じていました。

私は店内でしょうが焼き弁当を待っていると、一人の女性がお店に入って来ました。

20代ぐらいのOLさんです。

紺色のスーツでお財布を片手に持って注文です。

OLさん「しょうが焼き弁当ください。」

最後のひとつを頼んでしまった私は、顔を上げることが出来ませんでした。

店員さんは「しょうが焼き弁当は終わってしまったんです。申し訳ございません。」

OLさん「じゃあ、ナス味噌炒め弁当ください。」

店員さん「かしこまりました。ナス味噌炒め弁当1丁~!」

 

しばらくすると、どうやら私の「しょうが焼き弁当」が出来上がったようです。

私は心の中で店員さんが「しょうが焼き弁当のお客様~。」って

言わないことだけを願っていました。

だって、そこにいるOLさんに申し訳ないからです。

OLさんからすれば、

「お前か最後のしょうが焼き弁当を注文したのは。」

「じゃあ、私の分まで、美味しく召し上がればいいじゃないか。」

「私は仕方なくナス味噌にしましたけど。何か。」

的な。

 

そして、いよいよ店員さんからの発表です。

「番号札4番のお客様~!」

私は感動しました。

「おお、そうだよ!番号札なら誰にも私の弁当を知られない。

誰も傷つかない。そのための番号札だよ!流石!そのお心遣い!」

私はホッと胸をなでおろして、お弁当を取りに行きました。

店員さん「しょうが焼き弁当お待たせいたしました。」

私「ええ~っ!!ここで~っ!!」

「もぉ、言わないで~。」

番号札4番、渡したじゃん。

しょうが焼き弁当が買えなかったOLさんがそこにいるじゃん。

 

私はこの場からいなくなりたい気持ちでいっぱいでした。

そして、再びうつむいたまま店を出ました。

ごめんね。OLさん。

 

しかし、この後、会社でしょうが焼き弁当を美味しくいただきました。

いやー疲れた。